〜前回のあらすじ〜
結局パチンコに行くバカがそこにいた、、、、
前回の話はこちら→[工場マン物語 ]第4話:東京でリスタート!物語はここから始まるはず、、、だった
悪魔の誘いを受けてせっかく我慢していたパチンコも数ヶ月で解禁した男がそこにいた。
そこから崩れるのはあっという間だった。
パチスロ仲間と飲むようにもなり、ますます出費が増える。
そんな生活が始まった途端当然の事態が起きる、、、それは、、
当たり前の結果だった。
我慢していた反動もあり、とにかく散財するような日々。
パチンコ再開のたった2ヶ月後には残高がなくなり
給料日前には”会社の食堂と会社の冷水機から水を持ち帰ってなんとか繋ぐ”という哀れな生活を送っていた。
休みの日は食堂がやっていないので1日をパン1個で耐えるような生活、ひどい日は食べない時もあった。
手取り30万近く貰っておきながら、そんな生活を送らなければならないバカがそこにいたのだった。
そんな生活に戻ってしまって半年が経ったある日、久しぶりに地元の友達から連絡があった。
内容は地元のみんなで集まって旅行をしようという話だ。
ちょうど有給も出た俺は平日に3連休を取って行く計画を立てた。
相変わらず貯金は無いが旅行の日は給料日の数日後だったので大丈夫、、、
そう、、きっと大丈夫なはずだ。
時は進み旅行前の土曜日、、、給料も振り込まれている。
完璧だ。だが
ここでパチンカス特有のチャレンジ精神が発動する。。。
不思議だ、、、俺は本気でそう思ってしまっていた。
結果は当然、、、
旅行どころでないくらい死ぬほど負けた、、、
土曜日に負け、取り返そうと日曜日に再戦しさらにボコられるという最強コンボを決め見事に敗戦。
旅行?
当然断った。
適当に理由つけてキャンセルした。
負けすぎた喪失感で何かを考える余裕もない。
せっかく取った有給も虚無のまま過ごす。
「気を取り直そう」何度もそう自分に言い聞かせる。
だが旅行をキャンセルした後悔は数日後に波のように押し寄せる。
それは友達がSNSにアップした行くはずだった旅行の写真だった、、、
みんな楽しそうにしていて、それを見た時に俺は
チョッパー並みにめっちゃ泣いた
本当に「ウオンウオン」とかいって号泣してた、、、
友達に嘘をつき、自分に嘘をつき、旅行にも行けない、せっかく取った有給も何もできず消化し、、、
思い出のひとつも残せない、、本当に何もない
ただ自分が情けなく、哀れで、くだらなくて、、、
人が変わるには何か強烈なきっかけが必要というが、俺はまさにこの時だったのだろう。
「人はいつ変わると思う?」
「パチンコで負けた時?違う!なんとなく変わりたいと思った時?違う!」
「今すぐ自分を殺したいと思った時さ」
〜次回に続く〜